カメラマンの持ち込み③
式場との交渉2
※前回の続きになります。
前回の記事はこちら。
式場から提示されたカメラマン持ち込みの条件の中で、特に了承できないと感じたのは、
①ゲストと同じように料理等を用意すること
②5万円の割引き減額(=実質的な持ち込み料) です。
なぜ納得できないのか?次のように説明し再交渉しました。
※少し長くなりますので、ここから先は興味のある方だけ読んでくださいね(^-^;
① 持ち込み料を払っても、持ち込みのカメラマンが撮りやすいように融通を効かせてくれたりアテンドしてくれたりするわけではなく、むしろ何かと制限を付けて、良い写真や映像を撮るのを邪魔しようとする姿勢が伺えます。
それにも関わらず高額な持ち込み料を負担させようとする、一方的に私たちに不利な契約はやはり納得できません。
利益を追求するのは当然ですが、それが全面に出ていると感じます。
そもそも式場が赤字にならないように高額な会場使用料やサービス料が設定されていますし、もう少し、新郎新婦に寄り添った対応を考えて欲しい。
②ゲストとして席を用意するということは、シェフをはじめ、キッチンの方達が一生懸命作ってくださった料理を捨てるということ。食べられる予定のないお皿が並んで行く様子をキッチンの方たちに見せるということです。
(※オープンキッチンのある会場でした)
それを式場の利益確保のためにしなければならないのだと思うと心苦しく、まして〇〇(←プランナーの名前)さんたちにとってはお仲間の仕事ですよね?
そういうことを私たちにさせるというのは人としてどうなのかと思います。
③そもそも、席を用意するというのは、式場に無断でカメラマンを外注する人がよく使う手口ですよね。
そういうズルイこと、無駄なことをしたくないという気持ちもあって、私たちは真正面から交渉することにしたため、同じことをさせられるのは抵抗があります。
なにより、無駄なお料理を用意したり持ち込み料を支払っても、私たちやゲストには何も還元されません。
もし、同じようにお金をお支払いするのであれば、料理のランクアップをします。そうすれば式場の利益になりますし、私たちの結婚式の質を上げることもできると思います。
できるだけ双方にメリットのある形を検討して頂きたいのです。
式場とのカメラマン持ち込み交渉結果
主な交渉内容は上記の通りですが、それ以外にも式場からは、
挙式中は、静粛にしていただく必要があります。
皆さんが動き回って撮影されると進行に支障をきたす恐れがあるため、ゲストの皆さんには着席した状態で撮影して頂いてます。
と言われましたが、
皆がカメラマンのように動くわけではなく、結婚式の撮影経験が豊富なカメラマンだけに、式場提携のカメラマンさんと同じような動きをしてもらえば進行への支障はありませんよね?
と切り返すと、「そうですね」とあっさり認めていました。
このように、私にとって式場の持ち込みを阻止するための言い分は全て、論理的に反論できるものでした。
無論、喧嘩腰になっては式場との関係性が悪くなりますので、あくまで本来の目的である
限られた予算でも工夫して素敵な結婚式にしたい。
ゲストに十分なおもてなしをしたいので、式場にもご理解とご協力を頂きたい。
という姿勢で交渉していました。
正直、長時間にわたって交渉 したのでとても疲れましたが、その甲斐あって、バックヤードや着替え室への立ち入りは禁止、フォーマル写真の禁止という制限はあったものの、持ち込み料やゲストとしての席の用意は免れました。
それに、制限があったと言っても、着替え室では自前のカメラで写真を撮ることができましたし、フォーマル写真にはそもそも興味がなく、交渉自体しませんでした。
※フォーマル写真とは、型物写真(かたものしゃしん)とも呼ばれるもので、二人で撮影するタイプと親族の集合写真があります。
固定カメラを用い、業務用の大型ストロボを使用してライティングして撮影するため、スナップ写真よりもクオリティーの高い写真となります。
仕上がりは六つ切りサイズのプリントを台紙に貼ったものを両家の分もセットで3冊が一般的です 。
値段はポーズ数等によりますが、大体2~5ポーズで7万~13万前後となります。
スナップ写真とは違い、写真のみでデータはつかないのが一般的なようです。
メリットとしては、
- 写真のクオリティーが高い
- 全身をしっかり残せる
- 親族一人ひとりの顔がはっきり写った写真を残せる
私たちはフォーマル写真は取りませんでしたが、事前にどんな写真を撮って欲しいかリクエストして、新郎新婦二人きりの写真、新郎新婦それぞれ一人での写真、親族写真それぞれスナップ写真として撮ってもらいました。
スナップ写真という事で、手持ちカメラで撮って頂いたのですが、きちんとポーズを取って写して頂きましたので、私にとっては十分満足できるクオリティーに仕上がりました(*^-^*)
また、式場の条件を一部呑まない代わりに、「料理のランクアップをします」と交渉していますが、私たちはその時点で既に必要十分なランクアップはしてありましたので、式場側からそれを条件に組み込まれることはありませんでした。
しかしながら、ゲストに喜んでもらいたいという想いと、私たちの想いに寄り添ってくれた式場への感謝を込めて、更なるランクアップをしました(*^-^*)
そうして結婚式当日は、カメラマンさんには堂々と来てもらい、親族写真や集合写真、リハーサル時にはチャペルでふたりだけの写真も撮ることができるなど、大満足でした。
しかしながら、交渉がうまくいったのは私たちだけの力ではありません。
交渉自体は担当プランナーの方としていましたが、プランナーさんからその上司の方や支配人へ話を通して頂いていたので、プランナーさんは私たちと上席の方との板挟みで大変だったと思います(>_<)
私たちの想いを汲んでくれるプランナーさんに出会えたからこそ、真正面からの交渉が成功したと思っていますので、担当プランナーさんには本当に感謝しています。
式場とのカメラマン持ち込み交渉まとめ
初めにお話しした通り、式場とのカメラマン持ち込み交渉は簡単ではありませんし、成功するかも分かりません。
しかし、成功した時のメリットが大きいのも事実です。
以下に交渉のポイントをまとめましたので参考にしてくださいね。
- 契約前に交渉(これは絶対条件です!)
- 挙式まで約3か月と、今後式場が埋まらない可能性の高い日程だった
- 持ち込み理由を費用面や感情だけではなく、具体的・論理的に説明
- 自分たちの要求のみを通そうとするのではなく、式場のメリットも考えた提案をした
- 1度の交渉で引き下がらず、納得できるまでトコトン交渉した
カメラマン持ち込み交渉の感想
結婚式の準備はやらなければならない事がたくさんありますが、今回ご紹介した交渉が一番大変でした。
しかし、バックヤードへの立ち入り禁止等はともかく、高額なチャペル使用料などを支払ってお借りするのに、どうして持ち込みのカメラマンだからと言って撮影を制限されたり、持ち込み料を要求されなければならないのか、どうにも理解できませんでした。
時間内に収めれば式場や他の新郎新婦のご迷惑にはなるようなことではありませんし、持ち込み料や提携業者からのマージンがなくても赤字にならないはずだからです。
(※そもそもカメラマンを入れなければ発生しない料金ですからね)
そういったごく単純な疑問をぶつける事はクレームでもなんでもありませんが、それでも、
こんなに交渉して、式場から嫌がられるんじゃないかな
とか、
最悪、式場から結婚式自体を断られるかも知れない
と不安を感じたこともありました。
ところが、最終的に式場と契約したあと、結婚式場相談カウンターからのメールで、
〇〇さんと〇〇さん(担当プランナーと式場支配人)のおふたりからも、「素敵なおふたりを紹介してくれて、ありがとう!」と あついメッセージをいただきました。
と言われて、驚くとともにとても安心しましたし、「この式場を選んで本当に良かった」と思いました。
新郎新婦に寄り添った考えの式場でなければ、そんな風に相談カウンターの方に言うはずがありませんから。
いかがだったでしょうか?
私たちの場合、交渉は予想以上に大変でしたので一概におすすめはできませんが、どんな方法をで持ち込みするのか、しないのか、参考になれば幸いです。